- 所属球団
- 元ヤクルトスワローズ
元オリックス・ブルーウェーブ
- 氏 名
- 副島 孔太(そえじま こうた)
- ポジション
生年月日
出身地 - 内野手・外野手(右投・左打)
1974年5月17日
東京都
【球歴】
- 出身中学(出身チーム)
- 大田シニアリーグ(東京都)
- 出身高校
- 桐蔭学園(神奈川県)
- 出身大学
- 法政大学
- その他出身チーム
- -
【プロ野球歴】
- プロ野球入団
- 1996年 ドラフト5位 ヤクルトスワローズ
- 所属球団( )内は背番号
- 1997年~2002年途中 ヤクルトスワローズ (25)
2002年途中~2004年 オリックス・ブルーウェーブ(1→44) - 引退
- 2004年
【プロ野球(NBA)通算成績】
- 通算:8年
-
試合数 打数 得点 打点 安打 二塁打数 三塁打数 本塁打数 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率 463 915 101 106 233 40 8 21 11 11 6 95 5 207 .255
- 2005年~2006年 茨城ゴールデンゴールズ(欽ちゃん球団)選手兼コーチ
2007年~2009年 社会人フェデックス野球部選手兼コーチ
西麻布「鉄腕」スタッフ
大学野球部コーチ
2010年~現在 「鉄腕硬式野球倶楽部」監督
西麻布「鉄腕」スタッフ
大学野球部コーチ
少年野球指導教室中野塾スタッフ
- 【 店名 】
- 西麻布「鉄腕」
- 【 住所 】
- 東京都港区西麻布4-4-9 ミヤハウスB1
- 【 営業時間 】
- 18:00~24:30(ラストオーダー23:30)
- 【 定休日 】
- 日曜日
- 【 電話 】
- 03-5766-3191
- 【 地 図 】
- 場所はコチラ
- 【 WEBサイト 】
- http://www.nishiazabu-tetsuwan.jp/
「プロ野球選手になりたい!」じゃなくて「当然、俺はプロ野球選手にはなれるもんだ」と思ってたから、すべての事をその為に考えてた。
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- 真木
- 「こんにちは。ブログ見てますけど、毎日毎日、いろんなところで忙しそうにしてますね。」
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- 副島
- 「そうだね~。お陰様でずっと野球からは離れずに頑張らせてもらってるよ。」
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- 真木
- 「ここ西麻布の鉄腕だけじゃなくて、中野にも野球ファンなら一度は行きたくなるお店があるんですよね?」
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- 副島
- 「そうそう、この西麻布鉄腕は野球ファンが集まってくる居酒屋なんだけど、スタッフやその仲間で硬式の野球チームもやってて、俺が監督もさせてもらってるんだ。
それと中野の方には少年野球指導教室中野塾と言うのがあって、高校時代の同級生なんだけどジャイアンツの堀内恒夫さんの息子がいて、子供たちに野球を教える事も出来るようなご飯屋さんをやると言う事で、その両方を手伝わせてもらってるんだ。」
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- 真木
- 「それ以外にも、大学にコーチに行ってたり、野球を教えて欲しい子供たちにも教えて回ってるんですね。
本当に毎日毎日野球だらけですね。」
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- 副島
- 「子供の頃から毎日野球ばっかりだったから、特別な事とも思わないし大変とも思わないからね。
反対に、いろいろな人たちのお蔭で、毎日野球と関わり続ける事ができて楽しい日々を送らせてもらってるよ。」
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- 真木
- 「僕が大学に入学した時に副島さんは1学年先輩だったので、もちろん大学以降の副島さんしか知らないんですけど、副島さんの幼少の頃ってどんな子供だったんですか?
いろいろと副島さんの成績について調べてみたら、子供の頃から野球エリートだったんですね~」
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- 副島
- 「エリートって訳ではないけどね(笑)。
中学生の頃も日本代表に選ばれたり、高校でも1年生の時から試合には出してもらってたかな。
小学生の頃からなんだけど『プロ野球選手になりたい!』って言うよりは『当然俺はプロ野球選手になるんだ』と思って、ずっと野球をやっている自分の姿しか想像してなかったんだ。」
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- 真木
- 「へ~、やっぱりみんな一流選手になる人達は子供の頃から意識が違うんですね。前に取材させてもらった近鉄の先輩・村上さんも同じ事を言ってましたよ。
自分なんか、まったくそんな風に思えてなかったですもんね…。
何か、その為にしなきゃいけない事って考えてましたか?」
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- 副島
- 「小学校1年生から卒業するまでの6年間、毎朝6時に起こしてもらって家の近くにお寺があるんだけど、そこの96段ある階段を10本走ってたね。夜は夜で毎日バットも振り続けたかな。」
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- 真木
- 「やっぱりみんなやってたんですね~。
特に副島さんなんて、大学時代のイメージから言うとそんな地道な努力をしてたなんて想像できませんよ!
センスだけで上り詰めた人だとばっかり思ってました。(笑)」
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- 副島
- 「センスなんてないだろ!
中学校の時はシニアチームだったから、平日は練習がなくてサッカー部に入ってたんだ。それも、サッカーだったら自然と走る量が増えるから、野球の為には良い練習になるだろうと思っての事だったんだ。」
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- 真木
- 「なかなかやりますね~。副島さんの子供の頃に拍手です!」
「でもそんな意識だったら、自分がプロになれる手応えがあったなんてエピソードはなさそうですね…」
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- 副島
- 「そうだね~。高校からプロに行こうか、大学からプロに行こうかを迷ってたくらいだからね。」
-
- 真木
- 「今でも覚えてますよ、副島さん達のドラフトの日の事を。
東京六大学が岐阜県でトーナメント大会をやるからと言って、その日はちょうど岐阜県へ移動日だったんですよね? 六大学が全員同じ宿舎だったから、新幹線降りて宿舎に入ってすぐ、六大学でドラフト指名を受けた副島さん、三沢さん(巨人指名)、筒井壮さん(中日指名)の3人が合同で記者会見をしてたんですよ。
正直言うと、1学年上の先輩だったからすごく刺激だったんです。自分の1年後がどうなってるのか?って。」
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- 副島
- 「そうなんだ~。でも実は、俺はその日、かなり二日酔いだったんだ…。トーナメントは残ってたけど、六大学のリーグ戦は終わってたから緊張もしてなくて、前日に法政の先輩と一緒にお酒を飲んでて…。
正直、記者会見でもどんな話をしたのかあんまり覚えてないんだよね。(笑)」
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- 真木
- 「ドラフト前日なのにさすがですね。そうやって僕も副島さんにお酒飲まされて鍛えられましたからね!」
「副島さんにとって、一生の中で最高のプレーって何ですか?」
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- 副島
- 「う~ん…。高校3年の神奈川県予選で、大会中9安打打ってそのうち1本だけがシングルヒットだったんだ。その唯一のシングルヒットは、横浜スタジアムで横浜高校と神奈川県の決勝戦を戦ってたんだけど、ライトに弾丸ライナーでフェンス直撃を打って当たりが良すぎて2塁に行けなかったんだ。
あの打った感触は今でもしっかり覚えてるよ。最高だったね。まあ、高校は金属バットだけどね。
プロに入ってからはやっぱり今でもよく声を掛けられる日本シリーズでのホームランだね。
あれは更に奥深い話があって、そのシーズン中盤で2軍に落とされていた時期があったんだ。その時に2軍の打撃コーチと、必ずチャンスが来るからそれまでみっちりレフトにホームランを打つイメージを練習しようと言う事で取り組んでいたんだ。よく反対方向にレフト方向へヒットを打つようにって言うけど、その時はレフトにホームランを打つ練習をとにかく繰り返し繰り返し練習してもらったんだ。
それが本当にシーズン終盤で1軍に上がれて、日本シリーズではレフトにホームランを打てたんだよ。
その時は、心底、練習は裏切らないなと思ったね。」
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- 真木
- 「そんな裏話もあったんですね~。
優勝も経験して、日本シリーズでホームランも打って、最高のシーズンだったんですね。」
-
- 副島
- 「やっぱり優勝ってすごい事だと思ったね。子供の頃とか学生時代にも優勝は経験してたけど、やっぱりプロ野球はシーズンが長いし選手もみんな大人だから、優勝に向かっていくチームの雰囲気と言うか空気が何とも言えない気持ちにさせてくれるんだよね。
みんなプロだから、あれをしろ、これをしろとかも言わないのに、みんなが優勝する為に無駄な事をしなかったり遊びに行ったりを控えたり、言葉にしなくても自然とみんなの気持ちが一つになっていく事を感じたね。
これがプロ野球の優勝なんだな~って。」
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- 真木
- 「そうなんですね~。僕は結局優勝を味わえなかったから分からない事だな…」
「副島さんはプロ野球の引退後もしばらく現役生活を続けたから、引退って言葉が難しいですよね。 プロの引退ってどんな感じだったんですか?」
-
- 副島
- 「最後はオリックスに移籍してて、ちょうど、近鉄とオリックスの合併問題のシーズンだったし、シーズン終盤は2軍にいたし、何となくシーズン中から分かるんだよね。
あ~、今年俺だなって。」
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- 真木
- 「あ~、それ分かりますよね。僕も同じでしたし、変な話、言葉には出さないですけど本人じゃなくても周りも何となく感じますもんね~。プロの世界は毎年その時期はありますもんね…。
それで戦力外通告の後は?」」
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- 副島
- 「12球団合同のトライアウトを受けて連絡を待ってたんだけど、どことも契約が出来なかったら、しばらくはゆっくりしながら今後の事を考えようと思ってたんだ。
そしたら、ある知人から萩本欽一さんがチームを作ろうとしていると第一報が耳に入ってきたんだ。」
「それから、あれよあれよと言う間に俗に言う欽ちゃん球団が結成されるようになって、その立ち上げから選手補強の意見や、もちろん自分自身もそのチームで選手兼コーチと言う立場で頑張らせてもらうことになっていったんだ。
欽ちゃん球団では2年間プレーしたんだけど本当に良い経験をさせてもらったな。」
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- 真木
- 「具体的にはどんな経験が良かったんですか?」
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- 副島
- 「やっぱりプロを辞めてから、アマチュアで野球をやると言う事にはすごく抵抗があったと思うんだ。でも球団の立ち上げに関わったり、兼任コーチと言う事もあって抵抗なくアマチュア野球に入れたんだ。
それが、その後の社会人チームへの移籍の話にもつながったと思うね。」
-
- 真木
- 「そうですね、その後はフェデックスのチームに所属して、補強で他のチームではあっても都市対抗にも出場したんですもんね~。
やっぱり都市対抗って独特ですか? プロ野球とはまた違った盛り上がりがありますもんね。」
-
- 副島
- 「そうだね、とにかく応援がうるさかったって印象だけど…(笑)。
でも昔の制度で考えたら、一度プロに入ったらアマチュアに戻って都市対抗に出れるなんて考えてもなかったから、本当にいろんな意味で楽しめたね。」
「でも、その補強選手に選ばれるのにもいろいろあったんだよ。長野の社会人野球連盟なんだけど、それまでに元プロ野球選手が返り咲いた実績もなく最初は否定の声も多かったみたいで…。そこで、率先していろんな会に参加したり積極的に意見を聞いてもらったりして、少しずつ人として理解してもらえて、それでやっと2年目に補強選手として選んでもらえたんだ。」
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- 真木
- 「今もクラブチームではやってるとは言え、本気の選手生活はここのフェデックスで終わりなんですよね?」
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- 副島
- 「そうだね、体を鍛えて取り組む野球はそこで終わりだね。もともと膝が悪くて、だんだんと全力疾走が出来なくなってきて…。
やっぱり野球選手として全力疾走が出来ないって言うのは、これ以上悔しい事はないと思うな。
それで、とうとう現役を断念する事を覚悟したんだ。」
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- 真木
- 「そうは言っても、フェデックスで野球をやりながら、生活の為の仕事はしてたんですよね?」
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- 副島
- 「うん、ここの鉄腕を手伝ったり、その頃からかな大学野球部のコーチにも行って、他にも日本各地に野球教室に行ったりとかね。まあ、どれも野球に関係しているから、本当に周りのみんなに感謝してるんだよ。」
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- 真木
- 「そんな野球一筋で頑張り続けられてる副島さんから、ここの野球が大好きな子供達や、その家族の人達に伝えたい事や伝えられる事ってありますか?」
-
- 副島
- 「俺達の子供の頃とは違って、厳しい事をあまり言われなくなってしまった時代だけど、とにかく自分自身の為に、やると決めた事はやり続ける事の大切さかな。
本当の事を考えるとやめる事って大変な事のはずなのに、最近の子はゲームでリセットボタンを押すように簡単にやめてしまうんだよね。
どんな事でも続けてきた事をやめるって事は、せっかく続けてきた全ての事が終わってしまうって事なんだけどね。続ける事の価値、大切さをもっと考えて欲しいと思う。」
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- 真木
- 「前に取材させてもらったプロ野球OBはみんな同じ事を言ってましたよ。」
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- 副島
- 「もう一つは、何事にも感謝の気持ちを忘れないで欲しいと思うね。野球が出来る事の感謝。もちろん親や家族に対しての感謝、そしてチームの関係者、友達・チームメイトへの感謝。すべて、自分一人では出来ない、手伝ってくれる、応援してくれる、一緒にいてくれるから出来る事ばっかりなんだからね。
大学生に言ってもなかなか実感してもらえない事だから難しい事なんだろうけどね。」
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- 真木
- 「それじゃあ最後に、現役時代も含めて今まで副島さんを応援してくれた人やこれから応援してくれる人達、このサイトを見てくれている人達に一言お願いします。」
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- 副島
- 「ここの鉄腕や、中野の中野塾とか、いろいろお店に立ったりもしてるので、気軽に声を掛けてくださいね。
現役の頃は恥ずかしさとか照れとかもあったから素直に言えなかったけど、今では自信を持って胸を張って『野球が好き』と言えるね。野球が好きな人から、どんどんお店に来てもらったりして声を掛けてもらえると嬉しいです。楽しくお話ししましょう!」
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- 真木
- 「さすが! 昔から人付き合いが好きな副島さんっぽいですね。」
「ちなみに野球一筋の副島さんの『夢』って何なんですか?」
-
- 副島
- 「やっぱりいずれはどこかで指導者とかもやりたいし、子供達にもどんどん教えていきたいね。
俺達過去の人は、今からの野球選手の卵である子供達に何かを残していけたり、助言をしていけたり、伝えていける事が役目だと思うからね。」
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- 真木
- 「そうですよね。僕もこのサイトを運営していきながら、実際にプロになった人達が何をしてきたのか、何を伝えようとしているのか、伝えなきゃいけないのか、そういう事をどんどん広められたらと思ってるんです。
お互いに野球界の底辺の底上げの為に頑張りましょうね。」
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- 副島
- 「おう、お互いにな。」
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- 真木
- 「今日はありがとうございました。」
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- 副島
- 「こちらこそ。」