吉川勝成

profile

所属球団
元近鉄バファローズ
元オリックスバファローズ
氏 名
吉川 勝成(よしかわ かつなり)
ポジション
生年月日
出身地
投手(右投右打)
1977年4月28日
京都府

【球歴】

出身中学(出身チーム)
京都府宇治中学 軟式野球部
出身高校
天理高校(奈良県)
出身大学
龍谷大学
その他出身チーム

【プロ野球歴】

プロ野球入団
1999年 ドラフト9位 大阪近鉄バファローズ
所属球団( )内は背番号
2000年〜2003年 大阪近鉄バファローズ(99)
2004年〜2008年 オリックスバファローズ(99)
引退
2008年

【プロ野球(NBA)通算成績】

通算:9年
登板 先発 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回数 被安打 被本塁打 与四球 与死球 奪三振 失点 自責点 防御率
108 0 4 8 1 6 118.2 152 9 43 7 60 70 57 4.32

next stage

2009年〜2010年 飲食店経営の準備
2010年10月20日 焼肉「勝」オープン!
【 店 名 】
焼肉「勝」
【 住 所 】
大阪市西区新町1-30-3
【 営業時間 】
17:00〜24:00
【 定休日 】
火曜日
【 電 話 】
06-6533-5678
【 地 図 】
場所はコチラ
【 WEBサイト 】
http://ameblo.jp/katsu222/

interviews

「今まで応援してくれていた人達が変わらず応援してくれる人の繫がりの大切さを実感しています。」

  • 真木
    「焼肉屋をオープンしてもうすぐ1年半になるけど、どう?」
  • 吉川
    「今までずっと野球をやってきていろんな人と出会ってきました。
    現役を引退したらその人達との連絡が途絶えてしまうのが嫌だったと言う思いもあってお店を始めようと思ったんですけど、現役のプロ野球選手を始め、今まで応援してくれていた人達が変わらず応援してくれて、本当にお店を始めて良かったな~と思ってます」
  • 真木
    「それはカツの人柄だからだろうね。よく、プロ野球選手って事で現役の頃はモノ珍しさからたくさんの人が寄ってくるけど、引退したらほとんどの人と付き合いがなくなってしまうって聞くしね~」
    「ところでカツはオリックスから戦力外通告を受けて、現役続行にこだわらなかったの?」
  • 吉川
    「2008年10月初旬に球団から戦力外通告を受けたんですけど、11月3日までに12球団合同トライアウトの参加意思を返事しなきゃいけなかったんです。
    返事をするまでは迷った時期もありましたけど、自分の中では充分プロ生活をやり尽くした気持ちが強かったので、現役続行にはそれほど執着もなくトライアウトを断ったんです」
  • 真木
    「そんな話を聞いたら、カツならトライアウトを受ければまだ他の球団が興味を持ってくれるんじゃないか?ってもったいないような気もするけど・・・」
  • 吉川
    「そう言ってくれる人もいるんですけど、最後ボロボロになるまで現役にこだわる人もいれば、まだ出来るんじゃないか?って思われるような選手がキッパリと引退する人もいて、みんなそれぞれの思いが詰まってるんだろうな~って思ってたんです。
    いざ自分がその状況になった時に、正直、現役で野球にこだわる気持ちよりも、早く野球と離れた社会に出ていろいろな経験をしていきたい気持ちの方が強かったんです」
  • 真木
    「そうだよな。プロまでいくような野球選手って、幼い頃から毎日朝から晩まで野球の練習ばかりでバイトとかもした事ないし、もちろん遊びまわった記憶もないし、野球から離れた世界って興味あるよな~」
    「カツの子供の頃ってどうだった?将来の夢は何を思ってた?」
  • 吉川
    「やっぱり小学生の頃からプロ野球選手になりたい!って思ってましたね」
  • 真木
    「やっぱりそうだよな。俺もそうだったな~」
    「実際に自分がプロ野球選手になれるんじゃないか?って現実的に意識を持てたのはいつくらいから?」
  • 吉川
    「僕の場合は大学3年の終わり頃ですね。スポーツ新聞で来年のドラフト候補に自分の名前が載ったのを見た時に、初めて自分もなれるんじゃないか?って意識をしました」
  • 真木
    「えっ?意外と遅かったんだね~。だって高校だって一流高校だし甲子園にも出て高校の頃からドラフトに掛かる意識はなかったの?」
  • 吉川
    「確かに天理高校なのでプロのスカウトの人達は来てくれてましたけど・・・。でも高校の頃は2年生の時に3年生に混じってベンチ入りして甲子園にも出場できて、それで天狗になってしまってたと思うんです。それでそのまま3年の夏の大会は県予選の1回戦負けしたんです。しかも最後はエースと言う存在でもなかったし・・・。だから高校の頃はドラフトを意識するなんかより挫折を味わってたんですよ」
  • 真木
    「そうなんだ~?知らなかった。でも、そういう悔しい経験をしたからこそ結局プロにまでなる事が出来たんだろうね」
  • 吉川
    「そうですね。試合に出られなかったり、ミスしたり負けたり、そういう悔しさを人一倍感じて、それを乗り越えようと苦しみもがいて、そしてまた悔しさを感じて・・・その繰り返しでしたね」
  • 真木
    「確かに!学生時代でもプロ時代でも、野球をやっている時って毎日不安や悔しさの連続だったもんな。毎日練習してても「これでいいのかな?」ってばかりで「よしっ、これだ!」と思っててもすぐまた失敗をして落ち込んで・・・だったな。ホント精神的にタフにならないと続かないよな~。達成感とか喜びなんて、1年のうち何回かだけだった気がするよ」
    「ドラフトについてはどう?印象に残ってる事はある?」
  • 吉川
    「同じ大学で1歳上の先輩がドラフトに掛かったんです。その先輩がホント凄く練習をする人だったから、俺もやらなきゃって思わせてもらえて頑張れました。
    そうやって大学野球を頑張って、やっとドラフトの当日、今でもメッチャ覚えてますよ~。一応近鉄からは指名するとは言われてましたけど上位指名の状況によっては変わる可能性も・・・みたいな感じだったんです。でも当日のスポーツ新聞のドラフト予想では「近鉄4位⇒吉川」とかもあったりしてちょっと期待もしちゃってたんです・・・笑
    当時もテレビ中継は1位2位くらいまでしかなく友達の家でテレビ中継を見てたんです。そろそろ上位も終わって来たので学校の会見場に行き、それからは待機してくれていた記者さんからの情報をドキドキしながら待ってたんです。
    他球団は5位とか6位くらいで指名終了していく中で「近鉄はまだ指名するらしいですよ」との事。やっと8位まできて「いよいよか~」と思っていたら「8 位・奈良投手」と・・・、まだ自分の指名ではなく「マジで~」と思っていたら、また記者さんから「近鉄はまだ指名するみたいです」と。
    正直、ここまで待たされて「もうどっちでもいいや」って気持ちもあったところに、やっと9位で指名されたんです。嬉しい気持ちもありましたが、やっぱり複雑な思いは否定できませんでした」
  • 真木
    「じゃあドラフト指名後って、大喜びではなかったの?」
  • 吉川
    「嬉しさはあるにはありましたけど・・・。その後にチームメイトみんなから胴上げをしてもらったんですけど、その時は「9位で胴上げもないよな~」って思っちゃってました・・・。
    でも家に帰っていろんな人に激励されたり周りの人からは「9位でもおめでとう」と言ってもらえて、だんだん嬉しくなって希望を持てるようになったんです」
  • 真木
    「大学卒業後の進路はプロ以外には考えてた事はあった?」
  • 吉川
    「ある企業の社会人野球チームに内定も頂いてたんですけど、大学の監督がドラフトに掛かった後「プロでやりたいなら頑張れ」と言ってくれて、その内定を頂いていた企業にも監督が一緒に断りに行ってくれたんです。あの時の事は本当に監督に感謝してるんです。あの時、監督が背中を押してくれなければ今の自分はいないと思うので」
  • 真木
    「みんな憧れのプロの世界に入るまでのストーリーって人それぞれのドラマがあるんだな~」
    「で、いざプロに入ってみてどうだった?」
  • 吉川
    「最初は自分が想像してたより順調で2軍でメチャクチャ抑えてて防御率もウェスタンリーグで1位だったんです。それで開幕してすぐ4月後半に1軍に呼んでもらえて、1軍初登板は西武ドームでの西武戦でした。自分が緊張したのは後にも先にもあの時が一番だったと思います。とくたとえで言いますけど「地に脚が付いていない」ってこういう事なんだろうなって思うくらいフラフラでした・・・」
  • 真木
    「憧れの「プロ初登板」以外でも何か印象に残ってる事ってある?」
  • 吉川
    「ありますあります!自分は子供の頃から清原さんが好きだったので、当時まだ清原さんがジャイアンツにいてオープン戦で対戦できた事ですね」
  • 真木
    「それあるよな~。自分がテレビですごいな~と思ってた人が、同じグランドに立ってたり対戦したり出来る事って今考えても夢みたいな話だよな。で、清原さんとの対戦はどうだった?」
  • 吉川
    「それが三振を取っちゃったんです!(笑) オープン戦とはいえ、メッチャ嬉しかったのを覚えてますね」
  • 真木
    「そうなんや~。カツはその後オリックスでも清原さんと同じチームで所属してたんだもんな」
  • 吉川
    「そうですね。子供の頃から憧れてた選手と同じチームで練習や試合が出来た事は一生の思い出になると思います」
  • 真木
    「それで9年間のプロ野球生活を引退して、引退時に「野球から離れた社会に興味を持ってた」って言ってたけど、実際に野球から離れてどう?」
  • 吉川
    「ユニフォームを脱いでから1年くらいは何とも思わなかったんですけど、だんだん少しずつ野球に興味を持ち出してきたんです。現役への未練とかじゃなくて、何か野球に携わりたいな~って。
    子供達に野球を教える事にも興味が出てきましたし・・・。自分が今まで野球に没頭して学んできた経験を、これから未来のある子供達に伝えていきたいなって」
  • 真木
    「そういう活動もしてるの?」
  • 吉川
    「地元の京都では声も掛けてもらって野球を教えに行く事もありますし、大変ありがたい事に地元の小学校や中学校から声を掛けていただいて、全校生徒の前で話をさせてもらったりとか、少しずつですけど自分の希望も叶えさせてもらってるんです。まだプロアマの規定があるので高校生には教えたりは出来ませんけど、将来自分にもっと余裕が持てるようになったら、もっともっといろんな活動をしたいとも思ってるんです」
  • 真木
    「プロ野球現役の頃からそういう思いは持ってた?」
  • 吉川
    「正直言うと、現役の頃はここまでは思えてなかったです。それが唯一、悔やまれる事ですかね。現役の頃にもっと周りへの感謝の気持ちを持ったり、その思いを行動に移していくと言う活動をしていれば良かったなと思いますね。
    だから、現役のプロ野球選手もそうですけど、それ以前の子供達にも、野球をやれる感謝の気持ちや、野球を通じて人を思いやる心、人間的にいろんな事を学んで欲しいと思ってます」
  • 真木
    「そうだな、野球をやっていると勘違いしてしまうのは「野球がうまくなればいいんだ」とか「野球がうまければ俺はそんな事はしなくていい」とか、よくある話だよな」
  • 吉川
    「そうです。世の中で、一生野球だけをやって生活できる人なんてほんの一握りの人しかいないし、野球をやめた後の人生の方が長いんですよね~。実際にそうなってみて思う事は、野球をやってきて自然と挨拶も出来るし返事も出来る、目上の人との接し方も自然と出来てる。そういう事が一番、野球をやってて良かったな~って。
    それにさっき言った「ほんの一握りの一生野球だけをやって生活できる人」ほど、本当の意味で人間的に素晴らしい人達ばっかりで、人としても一流だから野球選手としても超一流になれるんだろうな~って感じる人が多いんですよね」
  • 真木
    「じゃあ最後に、今まで応援してくれていた人や、これから頑張ろうとしている人、それ以外にもこのサイトを見てくれている人達に向けて言いたい事、伝えたい事があればお願いします」
  • 吉川
    「9年間プロ野球で頑張ってきましたが、最後の何年間かは2軍生活も長くて・・・、その時は友達や知り合いの人達からの応援もそうですけど、ファンの人達から温かい言葉をもらえたり声を掛けてもらえた事が本当に励みになってたんです。なかなか結果も出せない辛い時に助けられてました。本当にありがとうございました。
    自分の考えは、とにかく一生懸命努力する事はもちろんですけど、一つの事に集中して、何があろうとどんな辛い事があろうと、めげずにやり抜くと言う事が何よりの強さになると思うんです。
    プロ現役の頃もそうですけど、引退した今でも常に何か不安な思いと言うのはあります。でも、今まで子供の頃からずっと野球一筋で頑張って来た経験があるから、今後どんな苦しい事があっても乗り切れると言う自信を持って取り組んでいます。
    まだまだ自分よりも若い子供や学生達には特に、たとえそれが野球じゃなくても、そんな風に自分に自信が持てるような貴重な経験をして欲しいと思います。やってる時は本当に辛い事もあるし、途中でやめたいと思うこともたくさんあるんです。でも大人になった時に心の底から「良かった」って思える時が来ますから!」
  • 真木
    「こういう貴重な経験をしているカツに対して、質問があったり激励のメッセージを送りたいって言う人がいたらこのサイトを通じて受け付けてもいいですか?」
  • 吉川
    「はい、もちろんです!こんな自分に共感してもらえて、分からない事や悩み事があれば、野球をやっていようとやっていなかろうと、誰からでも質問とかメッセージをもらえれば嬉しいですね」
  • 真木
    「分かりました。じゃあ責任を持ってウチの方で管理をして、みんなからの声をカツに伝えたり、またカツの思いをみんなに届けたり、頑張っていきますのでこのサイトの応援もよろしくな」
  • 吉川
    「分かりました。お互い元プロ野球選手として誇りを持って頑張っていきましょう」
  • 真木
    「オッケー。長い時間ありがとう。」
  • 吉川
    「ありがとうございました」
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